平和的手段で早い段階から祖国を守る

(VOVWORLD) - 国家防衛戦略において、国を早い段階から守るというベトナム共産党の視点は、「国が危険にさらされる前に守る」という伝統的な考え方を継承・発展させるものです。また、これは新たな状況において祖国を守るための方法、要件、任務に関するベトナム共産党の新たな考え方でもあります。
平和的手段で早い段階から祖国を守る - ảnh 1ベトナムとラオスの国境警備部隊

大きく変動している世界において、ベトナムはどちらかの側を選ぶのではなく、国際法と国連憲章の原則に基づいて、正義と公正を選択しています。

終始一貫した立場

2021年の第13回党大会で出された報告の中には、祖国を守るという目的は単に戦争に対応することではなく、より重要かつ本質的な課題は政治的安定と平和な環境を維持し、社会主義を志向する国の建設発展事業を促進するための力を生み出すということが盛り込まれました。

また、2019年のベトナム国防白書でも、「4つのノー」という防衛政策が明記されています。これらは、軍事同盟に参加しないこと、ある国と同盟を結んで別の国と争わないこと、外国が他国と戦うために軍事基地を設置したり、領土を使用したりすることを許可しないこと、国際関係において武力行使または武力行使の威嚇をしないことです。

そして、今年の9月に、「新時代におけるべトナム社会主義国の建設と保護事業における軍事指針と防衛戦略に関するいくつかの問題」をテーマとした本が出版されました。この本は、ベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長の記事や、演説、インタビューを集めたもので、ベトナムの軍事指針と防衛戦略の構築・完備を目指す重要な方向性を明確に示しています。この本について国防戦略研究所の所長を務めるヴ・クオン・クイエット少将は次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムの国防戦略を構築する上での党書記長の考え方の核心部と画期的な点は、国の独立と自主を守るという任務が平和を守ることと結びつけられなければならないということです。つまり、平和を守ることは祖国を守る任務の神聖な価値です。また、平和な環境を保護することは、総合的な軍事防衛力を構築する上での一貫した目標です。これはユニークで創造的な軍事・防衛理論です」

平和的手段で早い段階から祖国を守る - ảnh 2国連平和維持部隊に派遣中のベトナムの士官と兵士

実際の行動

祖国を早い段階から守ることを優先するベトナムは、各国との平和的な国防協力を積極的に行っています。現在、ベトナムは主要パートナーとの国防協力関係を結んでいます。例えば、ベトナム・中国国境警備友好交流会はこれまでに7回にわたって開催され、両国の国境警備部隊の間の連帯、友好、協力の促進に貢献しています。また、ベトナム国防省は今年の12月14日に初のベトナム・ラオス・カンボジア国境警備友好交流会を成功裡に開催しました。

また、ベトナムは、ASEAN東南アジア諸国連合の国防協力や、ARF=ASEAN地域フォーラムなどの枠内で多くの多国間国防外交活動にも積極的に参加しています。

国際社会の責任あるメンバーとしてベトナムは世界の新たな安全保障問題の解決に向けて他国と積極的に協力し、地域と世界の平和と安定の保護に貢献しています。中でも、ベトナムはこれまでに国連平和維持部隊に約790人の士官や兵士を派遣し、国連平和維持活動に大きく寄与していると評価されています。

アメリカのサンフランシスコで開催されたAPEC=アジア太平洋経済協力会議のリーダーズウィーク2023への出席を機にベトナムのボー・バン・トゥオン国家主席は11月15日に、アメリカの外交政策と国際関係に関する独立した研究コンサルティング組織であるCFRアメリカ外交問題評議会と会合を行い、次のように語りました。

(テープ)

「現在の世界情勢において、ベトナムは、世界各国が平和政策の実施、平等と正当な利益の尊重、国際法の順守に取り組んでいることについて共通の見解を共有しています。ベトナムは、緊張を緩和し、紛争を予防・終結させるために、二国間協力メカニズムの効果向上および、国際協力の強化を支持します」

平和的手段によって早い段階から祖国を守るという視点は、国の建設・防衛事業におけるベトナムの主体的な姿勢、および地域と世界の平和を守るという使命への貢献を示しています。

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