自然災害の軽減におけるクアンバ県コミュニティの役割

(VOVWORLD) -クアンバ県はハザン省の北方に位置しており107集落を持つ12の村、1つの町から構成されています。毎年、この地方では、雹、洪水、土砂崩れ、厳寒などの自然現象が頻繁に発生し、人的物的被害をもたらしました。

北部山間部ハザン省クアンバ県は、国際非政府組織「アクションエイド(ActionAid)」ベトナム事務所の支援を受けて、2007年からコミュニティベースの災害リスク管理プログラムを展開した地方の一つとなっています。このプログラムの実施により、地元の住民は、自然災害対策に向けた主体性を活用し、現地での災害リスク軽減に貢献しています。

クアンバ県はハザン省の北方に位置しており107集落を持つ12の村、1つの町から構成されています。毎年、この地方では、雹、洪水、土砂崩れ、厳寒などの自然現象が頻繁に発生し、人的物的被害をもたらしています。2007年から現在まで、国際非政府組織「アクションエイド」ベトナム事務所は、クアンバ県においてコミュニティベースの災害リスク管理プログラムを実施してきました。これについて、国際非政府組織「アクションエイド」ベトナム事務所のホアン・フォン・タオ所長は次のように明らかにしました。

(テープ) 

「このプログラムを実施するに際して、私たちは、コミュニティの能力向上に集中する方針です。例えば、コミュニティーに物質的支援や、情報提供などを行うことなどです。このことは、住民たちが現地でよく発生する、いかなる災害をも深く理解した上で、その相応しい対策を主体的にとることが出来るようになることが目的です」

その一方で、防災に対するコミュニティの主体性を高めるように、居住地や中学・高等学校などでも防災訓練が行われました。

トゥンバイ村党委員会のリュック・ザン・バン副委員長は次のように語っています。

(テープ) 

「毎年、村の行政当局は、関連機関と連携して、村民に防災訓練を行います。これにより、近年、村民たちは、自然災害を深く理解し、最も有効な対策を講じるようになってきました。例えば、災害が起きる前に、家の周囲の安全チェック、家の外の備えを行うことや、雨季がやってくる前に、作物を収穫することなどです」

現在、クアンバ県の全ての村は、防災指導委員会を発足し、防災計画を立てており、常時天気情報を伝えます。

クアンバ県人民委員会のド・クアン・ズン副委員長は次のように語っています。

(テープ)

「現在、クアンバ県は80人からなる救護救難チーム、そして、それぞれの村は20人以上からなる防災・模索救難チームを発足しています。防災訓練などがよく行われたことにより、自然災害による人的物的の被害が減少しました」

自然災害の軽減におけるクアンバ県コミュニティの役割 - ảnh 1バンタン橋

統計によりますと、2016年~2023年まで、6歳から14歳までの子ども1万1152人を含む延べ4万人がコミュニティベースの災害リスク管理プログラムの実施による利益を受けました。トゥンバイ村バンタン集落にあるバンタン橋、および、スオイブイ集落にある太陽光照明システムはその証です。

自然災害の軽減におけるクアンバ県コミュニティの役割 - ảnh 2スオイブイ集落にある太陽光照明システム

バンタン集落に住むテン・ティ・グエットさんは次のように語っています。

(テープ) 

「バンタン橋は全長9m、幅2.5mで、2022年に建設されました。国際非政府組織「アクションエイド」ベトナム事務所は橋の建設資材を拠出しました。村民たちは橋の建設に参加しました。以前、雨季、または大雨が長引くと洪水が発生し、村民たちは完全に孤立しました。特に、ほとんどの子どもたちは学校へいくことが出来ませんでした。この橋が出来て、生徒たちに学校への安全な通学路となっています。村民たちの往来にも役立っています」

各級行政当局の指導に加え、コミュニティベースの災害リスク管理プログラムの実施により、近年、クアンバ県では、自然災害による深刻な人的物的被害が出ていません。さらに、現地住民は防災における主体性を活用し、自然災害リスクの軽減に貢献しています。

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